研究の成果は、論文の他に、学会やシンポジウムなどで発表します。大御所の先生方に貴重な意見を頂ける場でもあり、同世代の若手研究者の発表を聞いて刺激を受けたり、学会に参加する、発表するということは、研究者の醍醐味の一つです。
学会と一口に言っても、会にはそれぞれ個性のようなものがあり、ジャンル、雰囲気や参加者の顔ぶれ、発表数などによって得られる情報や面識もがらりと違ってきます。ここでは、私がよく参加をしている霊長類学関係の学会を主に紹介しています。
アジア霊長類国際会議 (2014)
こちらは主に、アジアに棲む霊長類の研究を行っている方達が集います。その時その時の開催国に棲む霊長類に関する話題(特に生態学的トピック)が多い印象があります。小規模なシンポジウムではありますが、中身が濃く、参加する度に非常に貴重な情報を得ることができ、また非常に多くの方と親しくなることのできる会で、私の最も好きな国際学会の一つです。隔年開催で、昨年は、インドネシア・ボゴールにて開催されました。
国際霊長類学会(International Primatological Society) (2014)
霊長類学者が集う国際学会。2年に一度開催されます。とにかく大規模ですが、生態や保全に関する話題が多い印象で、形態学関係の話題はかなり少ないです。
昨年は、ベトナム・ハノイにて開催されました。
ヨーロッパ国際人類学会議 (2011)
こちらは、人類学に関する幅広い研究が集まる学会でした。薬学、人間健康など現代人に関する話題から、考古遺跡出土の古人骨関連まで、ヨーロッパの人類学に携わる様々な人たちが集います。霊長類学に関する話題は私以外皆無でしたが、成山先生をはじめ多くの方と知り合うことのできた非常に貴重で楽しい学会でした。
日本霊長類学会 (2010)
霊長類の形態、生態、遺伝、生理など、とにかく霊長類に関する発表が集結。
2010年には、最優秀口頭発表賞を頂きました。
©東島沙弥佳 2015